
今週からいよいよ6月に突入しました。
そして毎月第3営業日には、月例の生産会議が開催されます。
以前は営業報告と生産計画を主題としたものを生産会議とし、それとは別に品質に特化した形の品質会議をやっていました。
その方が深堀り出来る部分もあったのですが、先月からそれらを一つの「生産会議」としてまとめることにしました。
やはり忙しいメンバーが集まりますので、会議については出来るだけ少ない回数、出来るだけ短い時間でやりたいというのが、私の基本的な考え方です。
会議を多数、長時間やれば実のある会議となるのか・・・と言えば、決してそんなことはありませんからね。
ちゃんと準備をしておけば、効率的な会議は出来るものです。
そんなわけで、今のところ生産会議の議事の進行は私がやっています。
事前に議題とそれに割り当てられる所要時間は知らせているので、それぞれ該当部門の責任者が議題について報告をして、質疑に移る感じ。
基本的には議事録を作成する書記以外の出席者全員に、発言の場が設けられています。
でも実際その発言次第で、割り当て時間に収まらないこともあるんです。
「ん?つまりどういうこと??」
「それっておかしいんじゃない?」
なんてことになると、そりゃあ長引いてしまうのも当然ですよね。
そういう意味では、発言する「内容」や「質」が効率的な会議の鍵となっているのかも知れません。
インプットの質と量

前段で「発言次第で割り当て時間に収まらない・・・」と述べました。
ただ毎度「???」となるのは、だいたい決まった人たちなんですよね。
そういう意味では、厳密に言えば発言内容ということではなく、「発言する人によって・・・」ということになります。
何故なんでしょうか。
そういう人たちの準備が不充分だとか、真剣味が足りないだとか、サボっているだけだとか、そう断じてしまうのは簡単です。
ひょっとしたらそういった面もあるのかも知れませんが、私はそうと決めつけるのも違う気がします。
私が思うに、そういう人はただただアウトプットが下手(苦手)なんじゃないかと思うんです。
アウトプットとは「出力」と言う意味で、ここでは身に付けた知識や情報などを、書いたり話したり表現する事を言います。
逆にインプットは「入力」と言う意味で、知識や情報などを身に付けるということです。
つまりインプットとアウトプットは、切っても切れない関係性にあると言えます。
そして私たちの様な製造を生業とする業界の人は、得てしてアウトプットが苦手な人が多い気がするんです。
良く言えばそれは職人気質の一端だと言えなくもないですが、言語化や表現といったアウトプットに慣れていないということなんでしょうね。
ああ、でもこれは製造部門のスタッフに限った話ではないですよ。
現に最近社外からも「話が噛み合わないことがあって・・・」なんて声が聞こえてきたりしていますし・・・
アウトプットが上手くて困ることなんてありません。
なぜならそれはビジネスの場に限らず、プライベートの人間関係の構築に於いても有用だからです。
アウトプットが上手ければ、ビジネスの場では信頼や評価を得易くなりますし、プライベートでの周囲とのコミュニケーションも円滑にできるはず。
逆にそれが下手であると、自分の想いや意図が相手に正しく伝わらないばかりか、信頼を失ったり正当な評価を受けられなくなってしまうものです。
ではどうすれば良いのか・・・
私はその答えの一つは、インプットだと考えます。
「話し上手は聞き上手」なんて言うじゃないですか。
話が上手くなりたいからといって、トークスキルばかりを磨いたってコミュニケーション能力が上がるわけではありませんよね。
アウトプットが上手くなる為には、正しいインプットは欠かせません。
そこでまず第一に、私はインプットの質を上げることが必要だと思います。
つまりアウトプットを意識(目的と)してインプットしなければならないのです。
分かり難いですか?
では私が以前行った実例を紹介します。
以前「5S委員会」という小集団活動を社内で展開していた時の話です。
当社は異業種からの転職組も多いので、メンバーがいわゆる正解のイメージ、つまり職場の「在るべき姿」が描けずにいました。
そこでそのメンバーを引き連れて、知り合いの同業者の工場と取り引き先の製造職場の工場見学に出掛けました。
つまり知識や情報をインプットしようとしたんです。
しかしただブラっと出掛けるだけでは意味がありません。
忙しい中時間を取って頂いている相手方にも失礼ですしね。
そこで、私はメンバーに課題を出しました。
「工場見学後にレポートを書くように」という課題です。
良かったところ、悪かったところ、当社が取り組むべきこと、在るべき職場の姿・・・
このレポートはアウトプットを意味します。
最初からレポート(アウトプット)を意識させたんです。
すると、みんな最初は「えぇぇぇぇ!」なんて言っていましたが、目の色が変わったのは確かです。
レポートを書かなくてはいけないので、真剣さが違います。
「こういう場合はどうしているんですか?」
と自発的に質問をしたりして、アウトプットを目的とした効果的なインプットができているように見えました。
漠然とインプットするのではなく、目的を持ってインプットする。
最初からアウトプットを意識することで、より質の高いインプットが出来るのです。
もう一つのインプットのコツは、相当程度の「量」をインプットすることです。
インプットの質の話の後では、若干矛盾している様に聞こえるかも知れませんね。
でもそうではありません。
よく「若いうちの苦労は買ってでもしろ」なんて言いますよね。
正にそんな感じです。
これだって私の解釈ではありますが、何でもかんでも苦労すれば良いという話ではないんです。
意味のない苦労なら、当然しない方が良いと思いますよ。
これは良い将来(アウトプット)の為には、ある程度の苦労という経験(インプット)の「量」が必要・・・という意味だと解釈しています。
経験というインプットの量があれば、将来最適なアウトプットが出来ますよね。
例えばモノづくりの職人には、若い頃から積み上げた技術や知識、経験などのインプットが大量にあります。
そのインプットの中から最適なものをアウトプットして、製作物を造るわけです。
そう考えれば、インプットの少ない職人は「良い職人」とは言えませんよね。
だからインプットにはある程度の「量」が必要だということなんです。
アウトカム
正しい質と量のインプットが出来れば、良いアウトプットは出来るはずです。
もちろん得意不得意がありますので、その上での多少の訓練は必要かも知れませんけどね。
でも基本的な土台は出来ていると言えますので、積極的にアウトプットし続けることで上手くなるものだと思いますよ。
昨日工場長が、
「忘れ防止の為に部下にノートを書かせている」
と言う話をしていました。
”書く”という物理的な行為によって、記憶させることが目的なのだそうです。
効率云々を一旦置いておけば、これも立派なアウトプットなんですよね。
せっかく得た知識や情報も、脳内にインプットするだけではすぐに忘れてしまいます。
だからノートに書くというアウトプットが必要なんです。
後で見返して思い出すということもありますが、そもそもアウトプット(ノートに書くという行動)をすることによって記憶の定着が図られます。
「人に教えることで、新たな学びがある」なんて言いますよね。
これもアウトプットの効能なんです。
自らのインプット(技術、知識、経験)をアウトプットする(人に教える)ことで、理解の深化が図られます。
頭の中が整理され、より理解を強化することが出来るのです。
そういったアウトプットによって得られた影響や結果、物質的な成果をアウトカムと言います。
結果として得られた周囲からの信頼や評価もそうです。
良いアウトプットが出来れば、大きなアウトカムを得られることになります。
であるならば、「自分は口下手だから・・・」なんて諦めていたらもったいないんですよ。
会議での発言も、部下への指示や教育も、アウトプットが上手くできなければ相手に正しく伝えることは出来ません。
もし今期待するアウトカムが得られていないと感じているのなら、アウトプットの能力を強化することで状況は好転するのだと思いますよ。