決算

 

 いよいよ今週から10月に入りました。
まだ日中は暑い日もありますが、朝晩は随分と涼しくなりましたね。
少し前までは長雨が続いていたものの、ここ数日は清々しい秋晴れの空模様でした。
これくらいで季節が止まってくれると良いんだけどなぁ・・・
寒いのが苦手な私にとっては、日に日に気温が下がっていくこの時期は恐怖でしかないんです。
今年はエルニーニョの影響で暖冬になる見込みだという予報もありましたので、今はその通りになればと祈る様な想いでいます。。。

10月から新しい事業年度が始まった当社ですが、その前にあったのが「棚卸」です。
毎年のことですので担当するスタッフのみんなももう慣れているはずですが、それでも在庫数などを全部数えて入力するのは大変な作業だと思います。
もちろん細かく完全に正確なカウントが必要だという理屈は分かるんですけど、実際にそうするのはなかなか難しいものですよね。
でもだからと言って適当で良いのか?と言えばそんなはずはありません。
現状を正確に捉えることで初めて、出てくる数字の信頼性が確保されるのですから当然です。

でもそこでふと思うんです。
みんなどこまでその意味を理解してくれているんだろうか・・・と。
たとえばカウントしているスタッフはある程度の意味は分かっているとして、でも社内にはそれに全くノータッチのスタッフ達もいるわけです。
私だってたまたま今の仕事をしているからその意味を理解することが出来ましたが、もしそうでなければ「そんなの適当でいいんじゃね?」と考えてしまうタイプの人間です。
「なんか決算だの棚卸だの騒がしいけど、それって何!?」
っていう人も、きっと世の中にはたくさんいるんだと思うんですよね。。。

 

 成績表

 

 

 そもそも「決算」ってなに?
そう問われたらどう答えればいいでしょうか。
「要は年に一回、いろいろ計算したり在庫を数えたりすること」
そういう理解の方もいらっしゃると思います。
ではその目的はなんでしょうか・・・?

決算とは一定期間(事業年度、会計期間=通常は一年)での、会社の経営活動を整理する一連の手続きのことを言います。
その期間の終了時点での利益(or損失)や資産と負債などを確定させて、経営成績や財政状況を整理するわけです。
つまり一年間の成績表、子供たちが学校で貰ってくる通知表とか、会社員が年に一回受ける健診の健康診断書みたいなものですね。
それでその会社の成績や健康状態が把握できるというもの。
これがまず一つ目の決算の目的です。

現状を正確に認識することは、その後の経営判断には欠かせません。
たとえばその一年で損失がでていたり財政状況が悪化していたりすれば、その原因を分析して何らかの手を打ち、時には軌道修正を図る必要も出てくるでしょう。
それが意図した停滞や大きな外部要因に因るものだったりすることもあるかも知れませんが、何れにしてもその状態が将来に渡って継続する様なら、最早事業として存続することは出来なくなってしまいますからね。

逆にその一年の成績が良かった時だって、手放しで喜んでいる場合では無いんです。
同じく何故そういう成績に至ったのかを分析して、伸ばせるところは更に伸ばして次の成長に繋げなければなりません。
それにそんな状況の時だって、数字を追っていけば更に抑えられるコストや様々な無駄が発見できるものです。
そういう経営判断の為にも、決算を通じて一年間の経営活動を整理して、今の状態や現在地を知ることはとても大切なことと言えます。

 

 そしてその現在の状態を正確に知る為に行われるのが棚卸。
この棚卸の目的は、売上原価を算出する為です。
粗利(売上総利益)は売上高から売上原価を差し引いて求めますので、逆に売上原価が算出できなければ粗利も算出できないということになります。

その売上原価は、期首棚卸高(前期末の棚卸高)に当期の仕入れ高を足し、そこから当期末棚卸高を引いて計算します。
つまり当期販売したものの原価は、当期仕入れたものだけということではないですよね。
前期に仕入れていて残ったものも当期販売したものの原価となっているはずですので、まずそれを加算します。
そして当期仕入れたものであっても、当期販売したものの原価とならずに在庫となったものがありますので、それは差し引かなければなりません。
その為の棚卸ということですね。
そうして売上原価を確定させて、粗利を計算するということなんです。

利益の計算に直結しますので、正確でなければならないんですね。
期末棚卸高が増えると、売上原価が減少して粗利が増えます。
期末棚卸高が減ると、売上原価が増加して粗利が減ります。
利益はその事業の一年の成果ですから、それを正確に把握できなければ適切な経営判断も下せなくなってしまうわけです。

 

 納税

 

 もう一つの決算の重要な目的は、「納税額の確定」です。
そういう意味でこれは法的な目的とも言えます。
決算によって法人税や消費税など支払うべき税額が決まりますので、正しく納税する為に必要な重要な手続きなんです。

例えば法人税は利益(課税所得)によって納税額が決まります。
そしてその利益は決算によって確定する。
だから先述の棚卸が重要だということなんですね。
棚卸高は利益の計算に直結するので当然です。

一方で消費税は、商品を販売した際に受け取った消費税から仕入れに掛かった消費税を差し引いて計算します。
これも決算によってその一年間の売上、仕入れを確定させることで初めて算出できるわけです。
普段生活をしていれば当たり前に払っている消費税。
その行先についてはあまり考える機会は無いのかも知れませんが、そういう仕組みで消費税は回っています。
つまり売上に加算して支払われる消費税は、受け取った側で一旦預かっているだけなんですね。

このように税額を確定させるのも決算の重要な役割なんです。
これはもう法的に決まっている事なのでどうしようもありません。
でも中には経費を水増ししたり棚卸高を少なくするなどの不正をして、税負担を軽くしようとする会社があったりするんですよね。
逆に不正に良い決算に見せかけたりするのが、いわゆる粉飾決算というやつです。
そんなことしても”焼け石に水”なんですけどね・・・

 

 

 そんな訳ですので、やはり私にとって重要なのは前者の「現在の経営状態の把握」の役割の方なんです。
「成績表」みたいな言い方をしましたが、私個人としては「答え合わせ」みたいな感覚の方が近いかも知れません。
この一年間やってきたことの答え合わせ。
やってきたことが正しかったのか間違っていたのか、その一年分の答えがここで数字として明らかになる・・・という感じです。

まだ詳細は固まっていませんし、株を公開しているわけでもありませんのでこの決算の結果をこの場で公表するつもりはありません。
ただ大雑把に言うと、売り上げも利益も前年よりは多少プラスで着地出来そうなところで落ち着きそうです。
これも偏にお客様や仕入れ先各社、協力工場の皆さん、そして何より毎日額に汗してモノづくりに励んでくれたスタッフのみんなのおかげです。
ありがとうございました。

でも先日の期首の全体朝礼で述べたように、私はまだまだ「伸び代」はたくさんあると考えています。
そして叶えたい夢もある。
だからこの決算を受けて、私自身も改めてスイッチが入った感じです。
今期が大きくステップアップする為の第一歩の年になるように、今まで以上に頑張っていきたいと思います!

 

 

 

 

 

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