アンテナ

 

 

 お盆休みも終わり、また忙しい日常が戻ってきました。
今月は特に稼働日数が少ないこともあり、余計に生産負荷の高い日が続いています。
単純に取り引き先の業況が上向いているということもありますが、それに加えてほとんどの取り引き先が9月末には中間決算を迎えるタイミングとなるので、更に受注量が増えている感じです。

しかしそもそも余剰人員を置けるような余力なんて、我々の様な中小企業にはありません。
だから暇なら暇で大変ではありますが、忙しい時もそれはそれで大変なんです。
だって考えてみてください、口では簡単に「20%増産」みたいに言いますけど、日頃から100%で頑張っている人は、そう易々と出力を何割も上げられるものではないですよね。
それにどれだけ増産だ減産だと言われても、それに合わせた比率で人員や設備を増やしたり減らしたりすることなんて不可能じゃないですか。

だから私はよく取引先の方に言うんですよ。
「忙しくなった時にしっかりと対応する為にも、暇な時でもある程度の仕事量は確保してもらわないと、今の生産能力は維持できませんよ」って・・・
だって暇な時期が続けば、否が応でも生産能力は落とさざるを得ません。
或いはその”穴”を別の仕事で埋めるしかない。
当社はどちらかというと後者の傾向が強い感じですけど。
そりゃあ開店休業状態が続いてしまっては、そもそも事業として成り立ちませんからね。

中にはそういう暇な時に、競合他社の仕事や内製している仕事を優先的に回してくれたりする取引先もあります。
そういう取引先には、忙しくなった時こそ恩返しをしなければなりません。
それがパートナーシップという相互の絆を強めていくことに繋がるわけです。
まあ言ってしまえば当たり前の話なんですけどね・・・
でもそんな当たり前のことも理解できていない人が未だにいるんですよね。。。

 

 応援

 

 

 じゃあそんな忙しい時はどうやって対応するのか・・・
先述の通り、人や設備を追加することは簡単なことではありません。
当然設備には金も掛かる訳だし、人ならば戦力化するまでに時間もかかります。
それに無暗にそれらを増やしてしまうと、「暇になった時はどうするの?」という懸念もあるんです。

ある程度はスタッフのみんなに残業に協力をしてもらって仕事を進めることにはなります。
でもそれにしたってどれだけでもできるってものでもありません。
そもそも今の会社の進む方向性としては、「残業を減らす(無くす)」方向な訳ですしね。
それでも工数を増やさなければ生産が追い付かない・・・

そうなると、出来ることはそれほど多くは無いんです。
リソースは有限ですからね。
その中でもやれることは全部やって、出来る限り期待に応える為に努力を尽くす必要があります。

でもなにも忙しいのは今回が初めてというわけではありません。
今までも大変な局面ならいくらでもありました。
そこで今回も例に倣って、応援作業でこの急場をしのごうということで対応しています。

それぞれ本来業務もありますので、ずっと応援に入ることは出来ません。
それでも実務経験が豊富なスタッフが応援に入ることで、幾らかの前進は見込めるはず・・・
こういう時こそ「多能工」が存在価値を発揮する場面であると同時に、当社の「総合力」が試される局面でもあるということです。
暑い中大変だと思いますが、みなさん頑張っていきましょう!

 

 課題発見力

 

 

 因みに私もみんなの邪魔にならない程度に、少しだけ応援作業に入っていたりします。
やはり私も自らの本来業務を犠牲にすることは出来ませんので、時間的な制限はありますけどね・・・
でもしばらくやっていないような作業でも、やりだすと意外と覚えているものです。
私が現場を主でやっていた時とは多少変わっている部分もありますが、体が自然と覚えているということなんでしょう。

ただそうして応援作業をしていると、どうしても色々と気になってしまうんです。
単純作業のような仕事をしていても、(どうしたらもっと効率が上がるのか・・・)とか(なぜこういう問題が起こるのか・・・)と考えを巡らせていました。
まあこればっかりは仕方ありません。
それも自然と身に付いているものなんですよね。

事実この応援作業に入っていた数日間だけでも、現担当者に
「なんでこうなっているの?」
「どうしてそうなったの?」
「これって本来こうすべきなんじゃないの?」
なんて話をすることが何度もありました。

いや、本当に邪魔をするつもりは無いんです。
応援なんだから、黙って手伝っていれば良いだけなのかも知れません。
でもそんな話をする度に
「でも今までずっとこうだったんで・・・」
みたいな返答ばかりなので、つい黙っていられなくなってしまうんですよ。
「いやいや、そんなんじゃダメでしょう?」
なんて話になってしまいます。

 

 何も当の本人が考えて仕事をしていないとか、なんならサボっているとか、そういう話ではありません。
寧ろ人一倍真面目に、一生懸命仕事をしている様にも見えるくらいです。
何より決められたことをしっかりと守り、従来からのやり方に忠実に業務に取り組んでいます。
実際それ自体は「良いこと」なはずですよね。

でもその正しい姿勢が、別の副作用を生んでしまっている感じがしたんです。
それによって問題を隠してしまっていたり、問題を問題と認識できなくなってしまうという副作用。
愚直に職務に取り組んでいるが故に、それに縛られて思考停止に陥っているように見えます。

もちろん今のやり方に至ったのにはそれなりの経緯があるわけで、それを全否定するつもりもありません。
当然ある程度尊重されるべきものだとも思います。
でも今の時点でそれを客観的に見ると、(今はこうすべきなんじゃないか)ということがあるのも事実です。

だから「なんで?」と聞くのですが、それに私の期待する回答はありません。
私が聞きたかったのは「今までどうだったのか」ではなく、今そうしている「目的は何なのか」なんです。
今そうなっているのには、何らかの目的があるはずですよね。
しかし環境や様々な要求事項が変化している中にあって、その目的を果たす最適解が今のやり方であるとは言い切れないじゃないですか。
にもかかわらず従来のやり方に固執している姿勢は、改善をしていく上での「壁」のように感じました。

 

 

 「課題解決力」は仕事をする上で欠かせない能力です。
表面的な現象に囚われずに真の原因を見極め、論理的に解決策を構築する能力は、様々な仕事の場面でも求められます。
当社が不具合が発生した時などに社内でやる「なぜなぜ分析」も、この課題解決力を強化する術の一例です。

ただそれよりももっと大事なのは「課題発見力」なんです。
目的を果たすのに障害となる潜在的な問題を洗い出し、改善すべき課題を自ら発見する能力。
これが無ければ、まず課題解決力を発揮するシーンは訪れませんよね。
よってより重要なのは課題発見力の方だと言えます。

その課題発見の壁となるのが既成概念や固定観念などの凝り固まった思考です。
そしてその一例が今回の「今までそうだったから・・・」という発言。
そこで思考を止めてしまえば、問題を問題と認識できるはずありませんよね。

だからこそ問題認識のアンテナはより高く、感度もより強く張っておかなければなりません。
これは日常的な訓練で見に付くものだと思いますよ。
それが出来れば加速度的に業務改善も進んで、生産効率も劇的に向上するかも知れません。

特に部下を持つ立場の人には、そういう思考を強く持っていてもらいたいんです。
そうすれば今抱えているいくつかの問題も、意外と簡単に解決できるような気がするんですけどね。。。

 

 

 

 

 

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