
共に生活すること、共に生きることを「共生」と言います。
似た言葉で「共存」という言葉がありますが、これはまた少しニュアンスが違うんです。
共存とはただ他者と共に在る、つまり同じ場所にいるだけなのですが、共生となると他者と「関わり合う」という意味を含みます。
だから共生の方は共存に比べるとちょっと難易度が上がりますよね。
関わり合いながらも同じ場所に存在するということは、何らかの利害や不都合は生じ得るものです。
それでも共生するということは、そうするだけの理由があるから・・・
言い換えると、それを押して余りあるだけの理由が無ければ、共生する必要は無いということになります。
例えば今年はまだましな方かも知れませんが、昨年は全国的に非常に多くの熊による人身被害が発生しました。
住宅街や民家など人間の生活圏にまで現れて人を襲い、不幸にも命を落としてしまう様な事件も多数発生していたのは記憶に新しいところだと思います。
でもそんな時にも「熊を殺すのは可哀そうだ!」「共生する方法を考えるべきだ!」なんて言いだす、頭の中がお花畑の人もいるんですよね。
人身被害を甘んじて受け入れてまで共生しようとする理由なんて有るはずありません。
私個人としてはそう断言できるのですが、そう訴える人たちには私の想像も及ばないような切実な必要性があるのでしょうか・・・
だとすれば、私は自分の考えを押し付ける気などありません。
銃殺するのではなく生け捕りにして、そういう人たちの庭先に捕獲した熊を逃がしてやれば良いんです。
お望み通りに思う存分熊との共生を楽しんでもらえるはずですからね。。。
相利共生

一口に共生といっても、生物学的には双方の生物の利害に基づいて幾つかに分類することが出来るそうです。
それが
・相利共生 ・・・ 双方が利益を得る共生
・片理共生 ・・・ 片方のみが利益を得る共生
・中立 ・・・ 双方に利益も無く、害も被らない共生
・寄生、捕食・・・ 片方のみが利益を得て、片方だけが害を被る共生
・片害共生 ・・・ 片方のみが害を被る共生
・競争 ・・・ 双方が害を被る共生
というもの。
もちろんその生物固有の性質や、時間経過などの環境要因で利害関係は変化しますので、一様に「この関係は○○共生だ」と断定できるものではありません。
それでも敢えて先述の熊による人身被害を踏まえて熊との共生を分類するならば、恐らく「捕食」か「片害共生」になると思います。
だってそうですよね?人間には何の利益も無いんですから。
にもかかわらず、一方的に害を被る人間の側が共生を望むなんて馬鹿げた話じゃないですか。
熊の方が「人間との共生が必要だ(ガォー)」って言うなら分かるんですけどね。。。
やっぱり望まれるべきは「相利共生」だと思うんです。
双方が利益を得る形の共存共栄、WIN-WINの関係であるべきじゃないですか。
そういう互恵関係でなければ、共生する意味なんてありません。
生物界でいえば、私の大好きなカクレクマノミとイソギンチャクの関係が、正に相利共生に当たると思います。
イソギンチャクに潜って隙間から顔を出すクマノミ、可愛いですよね・・・
でもあれにはちゃんと意味があるんです。
知らない方もいるかも知れませんが、イソギンチャクの触手には毒があるんです。
そこに潜ることで、カクレクマノミは敵から身を守っています。
カクレクマノミは毒に侵されないのかって?
実はカクレクマノミの体表には特殊な粘膜があって、イソギンチャクの触手(刺胞)に刺されない仕組みになっています。
一方イソギンチャク側としては、カクレクマノミが運んでくる餌や水流によって、酸素や栄養の補給が出来るという利益も同時に得ているんです。
イソギンチャクも多少動くことは出来るのですが、水中をスイスイ動き回ることは出来ません。
その足りない部分をカクレクマノミに補って貰っているわけです。
これこそ理想的なWIN-WINの相利共生ですよね。
一方ビジネスの世界で最近問題となり易いのが、外国人労働者との共生です。
別に外国人に問題があるとか、全ての外国人労働者を一括りにしているわけではありません。
ただ外国人労働者が増えてきて、ビジネスの場でも利害相反の生まれるシチュエーションが増えているのも歴然とした事実です。
そこには日本人同士にはあまり無い宗教、文化、習慣、言語、モラル、国民性の違いがどうしても存在しますので、ある程度仕方のない部分はあります。
それでも日々(なんだかなぁ・・・)ってことが起きるんですよね。
当社も未だに無断欠勤や突然の退職なんか後を絶ちませんし、今週も度重なる業務命令違反を理由に派遣契約の解除を通告するという出来事もありました。
以前から派遣という形態で外国人労働者は在籍していましたが、本当に最近は質が低下しています。
そういう経験を日常的にしていると、それこそ(これって「相利共生」になり得ないんじゃないか?)なんて思ってしまうものです。
寧ろ片利共生、若しくは片害共生になってしまっているんではないかとさえ思います。
まあだから直接雇用はしない方針でやっているんですけどね。
つい最近も直接雇用を希望する外国人がやってきました。
まあそもそも在留資格自体が業種的にNGだったので話にならなかったんですけどね・・・
でも仮に在留資格的にOKだったとしても、直接雇用はできませんでした。
当社にも一定の基準はありますから、こればかりはしょうがありません。
当社が直接雇用できるのは、在留資格が永住者、定住者、特定技能2号の在留資格を持つ方のみです。
ただそれも原則として有期の契約社員という形になります。
唯一例外的に、日本の高校卒程度の日本語能力(口頭及び文書)がある方は、正社員登用も可能という仕組みです。
こういうと差別ではないかと言われそうですが、決してそういう意図はありません。
寧ろ我々ほど「差別はしない」でも「特別扱いもしない」を徹底しているところは無いんじゃないかと自負しているくらいです。
我々が在留資格と日本語能力によって区別しているのは、企業側に「支援義務」を負わされるケースがあるから。
これは私的には逆に日本人に対して不平等だと思うのと同時に、それによるトラブルを技能実習生を受け入れていた時に嫌と言うほど思い知らされてきたからです。
だから差別ではなく、区別をしているだけなんです。
最近某コンビニチェーンが、イスラム教徒に合わせて制服規定にヒジャブ(イスラム圏内で女性が髪を隠す為に頭に巻くもの)着用を認めるという話が話題になっていました。
全くもって意味が分かりません。
これって女性差別の象徴ですよね?
こんなのブランドイメージの悪化にしかならないと思うんですけど・・・
でもそうでもしないといけないご時勢なんですかね。
人手不足だから?
なんかそういう一つ一つからも、「共生」ということの難しさを感じてしまいます。
当社でも日々いろいろな問題は起きますけど、”芯”はブラさずにやっていかなければなりません。
まだ私は共生は可能だと思っていますし、そこを上手くやっていかなければならないという必要性も感じていますからね。
ここで働くみんなが豊かで幸福になる為にこの箱はあるんです。
難しい部分もありますが、相利共生、WIN-WINの関係を根付かせられるように、これからも取り組んでいきたいと思います。