
テレビでは毎日のようにロシアによるウクライナ侵攻のニュースが報じられています。
以前「正義の対義語もまた正義」と言う様な内容で書かせて貰いました。
とは言えやはり自らの主張を押し通す為に、武力を以て相手を圧する様なやり方は絶対に正しくはないと思います。
ましてや罪のない子供達まで戦禍に曝されている現状は、見ていて本当に心が痛むばかりですよね・・・
でも今だ双方の主張は真っ向から対立し、建設的な停戦協議が成されていない様ですので、この問題はまだまだ長引いてしまいそうな雰囲気。
どのような形でこの戦争を終結させていくことができるのか、当事国のトップの人たちでさえ見通せていないんじゃないでしょうか・・・
今回はこのロシアとウクライナを問題を通じて、組織のトップとしての在り方を考えてみたいと思います。
ボスとリーダー

ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は、とても対照的なトップの像に見えます。
私はその経歴や人物像を詳しく知っているわけではないので、ひょっとしたらメディア側のバイアスの掛かった報道によってそう見させられているだけなのかも知れませんが。。。
それでもやっぱりプーチン大統領=ボス、ゼレンスキー大統領=リーダー、そんな印象を受けますよね。
なぜそう見えるのでしょうか・・・
- ボスは部下を駆り立てるが、リーダーは部下を指導する
- ボスは権威を切望するが、リーダーは好意を期待する
- ボスは恐怖をかきたてるが、リーダーは情熱を生み出す
- ボスは『私』と言うが、リーダーは『私たち』と言う
- ボスは時間通りに来いという、リーダーはみずから時間前にやってくる
- ボスは失敗の責任を追及するが、リーダーは失敗の後始末をする
- ボスはやり方を知っているが、リーダーはやり方を教える
- ボスは仕事を苦役に変えるが、リーダーはそれをゲームに変える
- ボスは『やれ』と命じるが、リーダーは『やろう』と言う
イギリスの高級百貨店Selfridges(セルフリッジズ)創業者のハリー・ゴードン・セルフリッジ 氏の言葉です。
これだけを鵜呑みにしてしまうと、「リーダー」の方が「ボス」よりも優れている様に受け取れてしまいます。
まあその組織の規模感や与えられたミッション、またはそのポジションで求められるものが本来は違うはずですので、必ずしもそうとは言い切れないとも思いますが・・・
でもビジネスを上手く回していく上での基本的な姿勢としては、やはり「リーダー」的な思考の方が良いのかも知れませんね。
翻って私自身はどうなのか・・というと、ちょっと自分では分かりません。。。
ただ意識的な部分でのボス:リーダー比では、意図的に6:4くらいを演じているつもりです。
「演じている」というとやや語弊があるかも知れませんが・・・
でもプライベートと仕事モードの時ではキャラも全然違うと思いますので、ここは敢えて「演じている」と表現させてもらいます。
恐らく素でいけば1:9くらいにはなってしまうんじゃないでしょうか。
ただそれだと私の立場上、時に「強さ」を求められる役割でもありますので、演じる必要があるんですよ。。
まあ何事も「バランス」が大事ですよね。。。
トップダウンとボトムアップ
これも局面によりますので、一方的にどちらがどうという事ではないんですけど・・・
迅速な意思決定が必要な場面では、一気通貫のトップダウンで事を進めていった方が良いこともあります。
責任の所在が明確化するというメリットもありますし、「あちらを立てればこちらが立たず」みたいな時だってたくさんありますから。。。
もちろんその時には、全体最適の視点や適切なジャッジを下すための”モノサシ”は欠かせません。
一方でそればかりでは物事を自分事として捉えられず、上手くいかなかったら全て「他責」で済ませてしまう・・・
あるいは誰かの指示が無いと動けないような組織になってしまいます。
なので時にはボトムアップで積み上げていくようなことも必要になってきますよね。
私たちの社内活動で言えば、様々な改善活動や5S活動がそれに当たります。
まずは自分たちで問題点を洗い出し、多様な視点や角度で原因を追究して課題解決の対策を立案・・・
自ら実行した上で効果を確認、分析して次の課題を洗い出す・・・
そう言った場合はやはりボトムアップで事を進めていく方が効果的だと思います。
結局これも「バランス」ですよね。。。
話は戻ってウクライナの問題。
これはもうトップの意思一つなんですけどね。。。
抜いた刀は収められないという状態なんでしょうが、このままでは更に多くの人命が奪われ、取り返しのつかない程の経済的損失も被ってしまいます。
会うことは無理にしても、直接トップ同士で電話会談でもして、トップダウンで収束に向かわせるしかないと思うんです。
勝者の無い戦いですから、一刻も早くトップ自らが勇気ある決断をしてもらいたいと思います。