言って良いこと悪いこと

 

 

 親しき仲にも礼儀あり。
「親しい関係になると相手に対する緊張感がなくなり、遠慮のない言動で仲が悪くなる可能性があるから、良い関係を保つために相手への配慮が大切である」という意味です。
友人からの何気ない一言で傷ついてしまったり、逆にそんなつもりではなかったのに相手を傷つけてしまったり・・・
誰にだってそういう経験はあるものではないでしょうか。
だからこそ人はそこから学び、同じ過ちは繰り返さない様にと気を付けなければならないのです。

 友人関係でもそういったものであるのだから、職場の人間関係であれば尚更です。
だってそもそも「友達」なんかじゃないですから・・・
もちろんそういう関係性に近づける人もいるとは思いますが、基本的には偶然同じ職場で仕事をすることになった「他人」です。
ちょっと言い方が冷たいかも知れませんが、それが事実じゃないですか?

だからこそ相手に対する一定の配慮や気遣い、尊重は欠かせません。
そうして同じ目標に向かって業務を推進していくわけです。
それが出来なければ、他人同士が協力的に仕事をしていく事なんか不可能じゃないですか。

 

 

 仲良しごっこ

 

 

 雰囲気の良い、生産性の高い職場は、何も”仲良しこよし”の様な職場である必要はありません。
とはいえ、絶対的な主従関係である必要も無いと私は思います。
実際そこら辺の「さじ加減」が難しいんですけどね。。。

何れにしても、どちらかにでも振れ過ぎてしまうと同じ現象が起きるんですよ。
それは相手に対する「リスペクトの欠如」。
職位の上下とかは関係ありませんよ。
上位職の立場の人だって、下位職者に対する配慮や気遣いは必要だし、相手を尊重し、時に敬意を払って接することも肝要です。

 

 「仲良しごっこ」の職場では、先述の「親しき仲にも・・・」みたいなことが起きやすくなります。
言った方がどれだけ「そんなつもりは無かった」と思っていても、相手はそう受け取ってくれていなかった・・・
”あるある”ですよね。
それは結局、相手に甘えているだけなんです。
「仲が良いのだから分かってくれるはずだ」という甘え。

そしてそういう職場では、何かの間違いや過ちがあっても、上司は正しく叱ることが出来ず、次第に秩序も乱れていきます。
「嫌われたくない」という想いが強くなり過ぎるんですね。
そんな職場では、生産性の高い仕事なんて出来るわけありません。

 

 一方、絶対的な主従関係で縛られた職場も良くありません。
徹底した上意下達は、下位職者の思考停止と上位職者の「裸の王様化」を助長するからです。
そしてやはり、「相手に対する尊重」が欠落していきます。
一見組織的には機能している様には見えるんですけどね・・・

もちろん上位職者は、その権限と責任によって、時に強引にでも業務を推進していくパワーが必要です。
でも相手を尊重することが出来ない裸の王様では、そういう時にリーダーシップを発揮することは出来ません。
なぜか・・・
リーダーシップは「フォロワーシップ」と対でなければならないからです。
リーダーシップとは、将来のビジョンと進む方向性を示してチームを導くこと。
そしてフォロワーシップは、そのリーダーを支え、目的を達する為にその指針に従って行動することです。
裸の王様の命令では、「笛吹けど踊らず」という状態に陥ってしまうのは目に見えていますよね。。。

 

 

 信頼関係

 

  

 言って良いことと悪いことがあります。
どれだけ仲が良くたって、それが職場での上司と部下の関係であったって、それは同じです。
自分の言葉が相手にどのような影響を与え、或いは相手にどのような感情を植え付けるのかをよく考えなければなりません。

 ただこれは、「何を言うか」「いつ言うか」「どう言うか」といったテクニックの問題ではありません。
ああ、側面的にはそういうこともありますよ。
でも本質的にはテクニックの話じゃないんです。

例えば同じ言葉を同じタイミングで、同じように言われたとしても、言う人によって言われた方の受け取り方は違いますよね。
単純にその人の好き嫌いもあるかも知れません。
でも一番の違いは、そもそもその人との「信頼関係」がしっかりと構築されているかどうかだと思うんです。

その信頼関係がきちんと築かれていない関係性では、恐らくどんなに言葉を尽くしても相手には伝わらないものです。
逆に信頼関係さえ正しく築けていれば、テクニックに頼らずとも、その言葉は相手に正しく伝わる事でしょう。
だから日常的なコミュニケーションや、日々の信頼を得るに足る言動が大切なんです。
言って良いことと悪いことは、言葉の質だけではなく、双方の信頼関係の質によって違うものだと思います。

 

 

 先日、私が同行して営業に行ったある取引先。
言ってはいけないことを言っていました。
いや本当に、アレは言っちゃいけません。。。

我々にとっては、やや理不尽なことが起きている取引先でした。
詳しくはここでは書きませんがね・・・
ただ私的にも「言ってることとやってることが違うのでは?」という感じで、若干信頼関係が揺らいでいたところでした。

「まあそういうことなんで、他を当たって下さい」
ああ、ソレ言っちゃいますか・・・
責任ある立場の方の言葉でしたので、余計にガッカリしてしまいました。。。

いや、良いんですよ、我々は。
でもね、そちらから私にそう言った事、絶対忘れないでくださいね。
局面が変わった時、私もそう申し上げることが出来る様になりました。
「そういうことなんで、他を当たっていただけますか。」って。
これまでも言っていたはずなんですけどね・・・
「我々はパートナーにはなれても、奴隷にはなれません」って。。。

 

 

 

 

 

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