七光り

 

 

 両親が俳優と歌手であり、自身もインフルエンサー(実業家?)として活躍しているある若者が、某国会議員から「親の七光り」と批判され物議を醸している・・・なんて記事がありました。
批判された若者は
「親の七光り、って何なんですかね?
僕は別に俳優や歌手をやってるわけでもなく、極力親と被らない教育事業や社会系で頑張ってるつもりなんですよね。
極論、全ての能力は親に与えられた教育環境の賜物だし、何をしたら七光りじゃなくなるんだろうか?

会社が上場でもすればいいんだろうか?苦しいです」
と胸中を明かしているとのこと。

事の発端は、この議員が自らと同じ党に所属する議員とその若者によるYouTube対談告知を引用して、
「親の七光りと特異な経歴で注目を浴び、それを自分の実力と勘違いして、知らない政治について大上段で放言したら時流に合って受けました」
と批判をしたことに始まります。

それに対して若者の方も
「僕のことを親の七光りだとか勘違いだとかで切り捨てるのは良いんですけど、結局そういう所が支持を伸ばせない原因じゃないですかね?まあ一生団塊世代とイチャイチャして紙の保険証頑張って守ってください」

と挑発的に返したところ話題になってしまった・・・という顛末です。

まあ人それぞれ、立場や置かれた環境によって思うことはいろいろあるでしょうね。
ただ私はそもそもこの批判をしている議員が以前から大嫌いです。
現職の新潟県知事だった時に女子大学生を買春していたことがバレて、知事の座を追われることになった様な人物ですから・・・
そんな買春オヤジが”上から目線”で若者を批判すること自体に、強い不快感を感じてしまいます。
こういう「出る杭を打つ」ような老害が多いから、挑戦する若者が出てこれなくなってしまうんですよ。
腐っても国会議員であるならば、若者が将来に夢や希望を持てるような政策を実現することに専念して欲しいものですよね。。。

 

 二代目のボンボン

 

 なぜこんな記事が引っ掛かったのか・・・
それは、我々の様な中小・零細企業の経営者は「親の七光り」を目一杯受けた二代目/三代目が多いからです。
そしてかく言う私自身も二代目。
端から見れば生粋のボンボンですよ。
それでも父の創業した事業を引き継いで、かれこれ21年の月日が経ちました。

その間、そりゃあ色々ありましたよ。
若い頃なんかは、それこそこういう侮蔑的な対応をされたりしたことも何度もあります。
社員にそんなニュアンスのことを言われたこともあったっけ・・・
まあそれは私が高卒でこの会社に入社し、いわゆる”外飯”を喰っていないという経緯にも所以するのでしょうが。。。

 

 そもそも私は大学まで進学するつもりで普通科の高校に進みました。
一応当時は何らかの形で進学する人の多い高校だったんですよ。
実際卒業後に就職したのは、私も含めて3人だけだったと聞いています。
でも高校二年の頃にはもう進学するという選択肢は私にはほとんど無く、三年の頃には卒業後は働くことを決めていました。
まあそれだけではないですが、一番大きな要因は経済的な事情ですね。
直接そう言われたことは無いと記憶していますが、私自身が「親父の会社を手伝わなければ・・・」と思わざるを得ない環境だったんです。

働くこと、仕事自体に抵抗感はありませんでした。
なにせ小学生の頃から軽作業や簡単な溶接は手伝っていましたし、中学生の頃にはベンダー(鉄板を曲げる機械)の操作は一通り出来るようになっていました。
そもそもモノづくりが好きだったんだと思います。
それで夏休みなどに仕事を手伝い、自分でグローブを買ったりしていたんですよね。

 

 私が入社した時、社員数は両親を含めても4人。
バブル崩壊の余波もあって、経営状態も非常に厳しい状況でした。
そんな中で、私自身もとにかく何とかしなければならない・・・と必死に頑張ってきたつもりです。

「働き方改革」なんて微塵もない時代です(あったとしても身内には非適用・・・)。
寝袋を持ち込んで、昼夜を問わず仕事をしていた時期もあります。
一番酷かったときは、一年間(365日)で5日間しか休めなかったなんて時もあったな・・・
今では考えられないことですけどね。。。

それでも「親の七光り」的な、辛辣な言葉を投げつけられるんですよ。
正直それは、「辛い」というよりも「頭にくる」って感じでしたけど。
でもそれを燃料に、「今に見とけよ!」って頑張ってきたんです。
「いつか結果で黙らせてやる!!」そう思っていました。

そうして今があるんです。
従業員数は凡そ10倍、売り上げは当時の20~25倍にまでなりました。
もちろん私一人の力ではありませんよ。
一緒に働く多くの仲間のおかげでもありますし、何より「0」から「1」にした先代(親父)のおかげでもあります。
やはり「創業者」はどうしたって超えられるものではありません。

でも最近になって、
「あんたからは創業者の匂いがする」
なんて言われることもあるんです。
それはちょっと嬉しかったりもするんですよね。

端から見れば「親の敷いたレールに乗っただけ」です。
もちろんそれを否定する事はできません。
でもそのレール、時々あらぬ方向に向かっていたり、途中で途切れてしまっていたりもするんです。
それに時代や環境は変化するんですよ。
だから都度軌道修正をする必要にも駆られます。
そういったものを必死に一つ一つクリアしながら、頑張って前進していくことが必要だったんですよね。

 

 

そんな今の私にとっては、「親の七光り」とか「二代目のボンボン」なんて言葉は、最早屁とも思わないんです。
というか、寧ろ自ら「私は二代目のボンボンですから・・・」なんて口にすることもあるくらい・・・
何故か?
それはそう見くびってもらった方が楽だからですよ。

今に至る道筋に、自分が一番自信を持っているんです。
だから他人がそれをどう評しようと気にならない。
今回批判された若者も、あんな買春オヤジのキモイ戯言なんかに耳を貸す必要ないんです。
華麗にスルーして、今自分がやるべきことにフォーカスしていればいいじゃないですか。
批判の声も及ばないだけの圧倒的な結果を出せば、「なんか言ってるヤツいるな(笑)」で済む話だと思いますよ。

私自身もまだそんな圧倒的な結果を出すには至っていません。
それに最近になって「次」を意識せざるを得ない出来事もありました。
であるならば、まだやらなければならないことは山程あるんです。
今やりかけていることを軌道に乗せるのは当然ながら、自社工場の建設など私の代で完遂しておきたい夢や野望もあります。
その為にもまだまだ頑張らなければ・・・
そう思って100%振り切っていれば、人の言うことを気にしている暇なんてないはずですからね。。。

 

 

 

 

  

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