お天道様は見ている

 

 

 今週は非常にバタバタしていました。
と言っても仕事ではないんですよ、残念ながら・・・
実は先週末からちょっとおかしなトラブルに巻き込まれてしまっていたんです。。。

まあ一昨日くらいで完全な鎮静化ではないにしても、とりあえず一段落はしました。
ということで、今回はそのトラブルについて書いていこうかと思います。
(書いてもいいものか・・・)と思わないでもないのですが、具体的な社名だけ伏せておけばいいのかな・・・

社内ではごく一部の人にしか細かい説明はしていません。
トラブルの最中では、あんまり大っぴらに言って回るのも不適切だと考えていましたので。。。
ただ一昨日くらいから、事情を知らないスタッフは「???」な状態だったと思うんですよね。

恐らく似たような状況にある会社もたくさんあるはずなんです。
その問題の会社と取引関係にある会社は当社だけではないですからね。
幸い我々は直接的な被害は避けられましたが、既に被害を被ってしまった会社もあるかも知れません。
ただまだ「どうすべきか・・・」とトラブルの渦中にいる会社もあると思うんですよ。
そういった会社の方、関係者の方がこれを見てくれたらいいな・・・と思います。

 

 

 債権譲渡?

 

 

 事は先週末にあった一本の電話から始まります。
それは
「A社の債権譲渡の件で・・・」
というB社からの電話でした。

A社は先々月から取り引きを開始した人材派遣会社。
B社は取り引きも何も無い、全く知らない会社です。
電話を受けたスタッフも「???」という状態でしたが、
「書類をお送りしましたのでご確認ください」
ということだったので、取り敢えずその書類とやらを待つことに・・・

すると一時間も経たずに二通の速達が届きました。
早速開けてみると二通とも内容証明付きの「債権譲渡通知書」。。。
通知人(譲渡人)がA社、譲受人が先ほど電話をかけてきたB社となっています。
つまりA社が当社に労働者派遣をした費用(A社にとっての売掛)を、A社ではなくB社に支払ってほしいという内容です。
A社の持つ当社の債権を譲り受けたという通知。

ただ、当社と派遣契約をする前の契約期間であったり、当社に届いているA社からの請求書とは金額が違っていたり・・・
こちらとしては「どういうこと!?」という内容でした。
そこで当社が顧問契約している弁護士さんに相談してみると、
「その譲渡通知書が、本当に通知人となっているA社が承諾しているものなのか、現実に債権譲渡の事実があるのかをA社に確認して、正式な書面で回答を貰ってください」
とのこと。

B社が譲渡通知書を偽造している可能性もありますから、まずは事実の確認ということですね。
そこでA社の営業担当者にTEL。
「私の方からはお話しできませんので・・・」
ということでしたので、代表者の方から折り返しの連絡を頂くことになりました。

A社の代表者の方が言うには
・入金が遅れた取引先があり、支払先に支払いの猶予を求めたところ、B社がA社の取引先に勝手に譲渡通知書を送っている
・債権譲渡はしていない
・差し支えなければ、11月20日入金分(当社振込分)を前倒しして払って貰えないか
ということでした。

(んんん・・・!?)
私が直接話をしたわけではありませんが、どうもおかしい・・・
A社が資金ショートに陥っていることは分かりました。
ただ当社に対する債権を誰が有しているのかが定かではないんです。
そしてそんな状況では支払いの前倒しなんてできるはずがありません(そうでなくとも基本的に当社は応じませんが・・・)。
下手したら二重払いしなければならない羽目になってしまいます。。。

 

 翌日、B社の代理人弁護士を名乗る方から
・B社はA社の貴社に対する一切の債権を譲り受けている
・B社に支払いをすること
・支払わなければ法的措置を取る
という速達が内容証明郵便で届きました。

これで支払ってしまった会社もあるのかな・・・?
対応しているスタッフも若干戸惑っています。
私ですか?
私は「チッ 面倒くせえな・・・」という感じ。。。

取り敢えず当社の顧問弁護士さんに書類を添付して対応を相談したところ
「(金額など)債権の特定性に欠けるし、譲渡通知書の有効性も不明であることから、債権者不確知で供託することを検討した方が良いですね。先方の代理人弁護士へは私の方で対応しておきます」
とのこと。
つまり誰に支払うべきか不確定なので、法務局にお金を預けるということらしいです。

 

 その後A社に債権譲渡をしていない旨の書面の提出を要求したところ
・債権譲渡ではなくファクタリングをした
・8日に全て支払いが終わるので、B社は債権譲渡解除通知を送るといっている
・念のためB社に対する債権譲渡の同意書にサインしてもらいたい
という話。

(はぁ!?)
ちょっと意味不明です。
私の理解では、ファクタリングっていうのは売買による債権の譲渡のはずなんですけど。。。
要は二社間ファクタリングをしたということなのかな?
でもそもそもA社と当社が結んだ契約書には、明確に「譲渡の禁止」が謳われているんですが・・・
(なんかおかしなことやっているな・・・)
当然サインなど応じることはできません。

 

翌日の午後、また別のC社から
「A社さんの債権譲渡の件で書類を送りましたのでご確認ください」
という内容のTEL。
直後に届いた速達は、やはり「債権譲渡通知書」でした。
今度も金額は無茶苦茶で、支払期日まで違っています。。。

これで「二重譲渡」が確定です。
これは当然ながら不法行為となります。
一つの債権を複数社に売ったということですからね。
しかも債権額も改ざんして、偽造した請求書をあちこちで売買している模様・・・
もうこうなるとどうしようもありません。
直ちに契約解除を通告し、派遣社員も引き上げてもらうことになりました。。。

 

 

 無かったことに…

 

 

 例えばナイフで人を刺したとして、刺された人が亡くなれば殺人罪で、命を取り留めたとしても殺人未遂罪か傷害罪。
「助かったから良いよね?」
なんてのは通りません。
当たり前の話です。
人を刺した時点で刑事事件なんですよ。

今回の二重譲渡も同じです。
二重譲渡は「詐欺罪」か「横領罪」になります(本件は「詐欺」だと私は思いますが・・・)。
「支払えばいいんでしょ?」
じゃないんですよ。
無かったことには出来ません。

 

どうするんでしょうね、A社さん。
当社としてはもう関わりの無いことですが、そこで働いている人、派遣されている労働者の人たちが可哀そうでなりません・・・
最後に当社に派遣されていたスタッフ達に話を聞いたところ
「先月の給料もまだもらっていません。11月20日にまとめて払うと言われています」
とのこと。
(はぁぁぁ・・・)
たぶんそれも支払われることは無いんだろうな。。。
少なくとも当社は供託に付す予定ですし、最後に話を聞いた営業担当者の話では、支払いを止めている取引先が多い・・・とのことでしたので。

頑張って仕事をした人が報われない・・・
非常に腹立たしい気持ちです。

 

 

 

 A社の代表者の方は、まだ逃げてはいないそうです。
どういうつもりなんでしょうか・・・
私は逃げるものだとばかり思っていましたが。。。
まだ立て直せると考えているのでしょうか。

でもどうなんでしょうね。
もう取引先はおろか、派遣社員の人たちからの信用も失っていますからね。
信用は失うのは簡単ですが、取り戻すのは容易ではありません。

 

 だから私は仕事で「嘘をつく」のが大嫌いなんです。
そりゃあ誰でも方便として使うことはあるのかも知れませんが、人を騙すことを目的としてつく嘘は最悪ですよ。
そうしなければ成り立たないのであれば、そんな仕事は辞めてしまうべきです。
そんな仕事に「誇り」なんて持てないんじゃないですか?

お天道様は見ています。
だから世間に恥ずべきこと、後ろめたいことなどやってはいけません。
それは必ず返ってくるものですからね。

冷たいようですが、今回は直ちに関係を遮断しました。
だって私自身もお天道様に顔向けできないようなことはしたくありませんから。
私はこの道のど真ん中を、大手を振って歩いて行きたいと思っているんです。
そういうプライドは、みんなに持っていてほしいなと、切に願っています。。。

 

 

 

 

 

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