
今週は月例会議の一つの「品質会議」が開催されました。
月に一度、前月の品質状況と品質活動についての報告や、課題の抽出、対策の協議などを行う会議です。
品質に限った話ではありませんが、改善活動は「”やらされる”活動ではダメ」というのが基本的な考え方です。
これまでもそうしてきたつもりはありませんが、もっと自分たちで考えて、自らが責任を負う姿勢で取り組んで欲しいという想いから、今年1月から私は会議に出席してきませんでした。
しかし先月末に工場長や部長と行った幹部会で、「技術的な議論を深めたい」という話になり、今月の品質会議に「アドバイザー」という立場で出席する事になりました。
あくまでもアドバイザーなので、議論には参加しません。
助言を求められた時に限って発言するといった感じ・・・
でもつい
「いや、でもそれってさぁ・・・」
なんて口を出してしまいそうで、自分を抑えるのに一苦労でした。
変にストレスを感じてしまって、これはこれで精神衛生上あまり良くない感じですね。。。
在るべき姿
議事録なんかで、これまでの会議の内容はだいたい把握していました。
出席しているメンバーからも、私が出席しなくなって良くなった点、でも相変わらずまだ上手くいかない事、様々な意見が耳に入って来てもいます。
ただこの4ヵ月で少しずつだけど前進している・・・概ねそんなイメージを持っていたんです。
そして久々に出席してみての感想ですが・・・
んんん・・・正直言ってあまり進歩している感じは受けませんでした。。。
具体的に言うと
・活発な議論が交わされていない
・全く発言しない人までいる
・決めるべきことを決めていない
といったところ。
なんだかただの「報告会」の様で、思わず途中で
「で、ここまでで何か決めた事ってあるの?」
と、漏らしてしまいました。。。
会議の前には社員サイトのフォーラム(会議の出席者のみ入れる掲示板)で、『会議はこう在るべき』といった内容の他社事例を紹介したりしていたんですけどねぇ・・・
実際一名だけは積極的に発言し、他部門のことまで突っ込んで問題提議したりして、孤軍奮闘しているスタッフもいたんですよ。
ただ他の出席者とあまりにも「熱量」が違い過ぎて、逆に空回りしている印象を受けました。
厳しめに言うと、他の出席者からは「人任せ」「無責任」な態度、或いは「諦め」「馴れ合い」の雰囲気まで感じてしまった程。
他の月例会議もこういう感じだとしたら、(そんなんで大丈夫!?)と思わず心配になってしまう位です。。。
出席しているメンバーにとっては私は上司で彼らが部下。
でも彼らもそれぞれの職場に戻れば、数の多い少ないはあれど、上司という立場となるスタッフです。
そういう態度や雰囲気って、きっと部下には伝わってしまうと思うんですよね。
難しい部分もあるとは思いますが、上司として、また責任者としての「在るべき姿」ってあるはずです。
その為にもまずは自らの置かれた立場、期待される役割を自覚する事が必要なんじゃないかと思いました。
ダメな上司

先日、某キャリア・転職情報サイトに「ダメな上司の特徴は?」というアンケートの結果が公開されていました。
全国の20代以上の男女を対象にした調査だそうです。
部下から「ダメだ」と評される人物像を知る事で、逆に「在るべき姿」を知ることが出来るかも知れません。
参考までにそのワースト3を紹介したいと思います。
第三位 「指示が不的確」
- そもそも部下に指示が出来ない
- 説明が不十分だったり、情報が間違っていたりする
- 指示を仰いでも、本人が仕事内容を理解できていない
- 曖昧な指示で部下が混乱する
- 不的確な指示で振り回されて、仕事が捗らない
- 部下の意見に耳を貸さず、適当に指示を出す
などの意見があったそうです。
確かに上司の指示が不的確だと、仕事になりませんよね・・・
ではどうすれば良いのか。
そう、これらの逆のことをすれば良いんです。
「部下の意見にも耳を傾け、正しい情報を根拠に論理的な説明を尽くし、具体的な指示を以て業務を円滑に遂行する」
言葉にすると簡単ですが、なかなか出来ているようで出来ていない人が多いんじゃないでしょうか・・・
第二位 感情的になりやすい
- 感情次第で機嫌がコロコロ変わる
- 人や物に感情的に八つ当たりして、敵ばかり作る
- 部下だけでなく一緒に仕事をする人全員に対して仕事のやり辛さを感じさせる
- 何か事があると、心のゆとりの無さから感情をコントロールできなくなる
- 大事な相談が出来なくなり、そこからミスにつながったりする
人間ですので感情はあるものですが、その制御が出来ないというのは大きな欠陥なのかも知れません。
だって「相手も感情のある人間」な訳ですからね・・・
虫の居所が悪いからって、八つ当たりなんかしてたら、そりゃあ仕事にだって影響しますよ。
仕事は一人でやるものではないですから。。。
「怒る」と「叱る」は全然違います。
何かを指導する時、また何かミスが発生してしまった局面など、ちゃんと叱る事が出来ているでしょうか?
「怒る」は自分、「叱る」は相手の為。
「怒る」は過去、「叱る」は未来の為。
感情的になってばかりいたらどんどん孤立してしまうだけです。
部下が付いてこないだけでなく、気が付いたら周りに協力者が誰もいなくなってしまっている知れませんよ。。。
第一位 「責任を取らない」
- 普段偉そうにしていても、いざという時に逃げる
- 責任を取る事が出来ない上司は無能
- 責任を取らないなら、誰でも上司になれる
- 仕事を丸投げするだけして、フォローを全くしない
- 責任を取りたくないから、何も決断できない
- 上が、会社が、と人のせいにする
なかなか辛辣ですね・・・
でも部下にとってこれが一番困るというのは頷けます。
「『役職』は権力の大きさを表すものではなく、責任の範囲を表すもの」
私はそう考えており、いつもそう言っています。
でもその自覚が持てていない人は多いんじゃないでしょうか・・・
例えば冒頭の会議の話。
出席者はそれぞれの部門を代表して出ている「責任者」の人たちなんです。
だからこそそこで責任ある発言をし、責任を伴う決断をしなければならないはず。。。
上司とされる人には、「俺がやる!」「決めたら必ず実行する!」そういう覚悟が必要なんだと思うんです。
今回の会議では、それが全く見られなかった気がして、何よりそこが残念に思ったところでした。
それ以外の意見としては「判断が遅い」「部下の成果を自分のものにする」「コミュニケーションが取れない」などの意見があったそうです。
「万人が認める理想の上司」なんて、そうそう居るものじゃないですけどね。
でも「どう在るべきか」というのは、責任ある立場の人であれば尚更、常に心のどこかで意識しておいて貰いたいと思います。
会社を辞める人の退職理由の上位に、「上司を見て、自分の将来を悲観したから」というものがあるそうです。
(あんな風になりたくない・・・)
そんなところでしょうか。。。
目指す将来像は人それぞれですから、みんながみんな「憧れの上司」になれるわけではありません。
でも部下はちゃんと見て、ちゃんと感じているんです。
だからこそ、上司は然るべき姿勢を示す必要があります。
難しいですけどね・・・
でもそれが会社に与えられた役割である以上、それを全うしなければなりません。
私自身も肝に銘じ、「在るべき上司」を意識しながらやっていきたいと思います。。。