
海の向こうアメリカMLBではプレーオフが始まり、熱い戦いが繰り広げられています。
日本人選手の所属チームもいくつか進出していますので、私もとても興味深く観ていますよ。
中でも特に注目しているのがロサンゼルス ドジャースです。
二刀流で今期も圧倒的な数字を残した大谷選手、レギュラーシーズンを通してエース級の活躍を見せた山本選手、ケガでレギュラーシーズンでは結果を出せなかったものの、PSではクローザーとして存在感を放っている佐々木選手・・・
彼らの活躍は本当に素晴らしいと思います。
昨日は2勝1敗で迎えた地区シリーズ第4戦、難敵フィリーズ相手に接戦を制し、リーグ優勝決定シリーズへの進出を決めました。
相手はどこになるのかな・・・
次カブスが勝って進出してくると、鈴木選手や今永選手との日本人対決も実現しそうです。
楽しみですねぇ。。。
精神力

このドジャースのゲームを観ていて、特にその精神面について(すごいな・・・)と思う場面がいくつかありました。
MLBと言えば世界最高峰のリーグです。
活躍している日本人選手が素晴らしいのは言うまでもありませんが、技術やパワー、スピードなどの要素では他の選手も同様に凄いものを持っています。
では何故その中で彼らが抜きん出た活躍が出来るのか・・・
そこに「精神力」という要素が重要な役割を果たしているように思うんです。
10月2日に行われたワイルドカードシリーズ第2戦、ドジャースの先発マウンドに上がったのは山本由伸投手でした。
勝てば地区シリーズ進出が決まる一戦です。
レギュラーシーズンとはまた違った緊張感のあるゲーム。
初回、山本投手は2死一塁の場面で、レッズの4番ヘイズ選手を平凡なライトフライに打ち取り、3アウトチェンジ・・・
のはずが、右翼手T.ヘルナンデス選手がまさかの落球。。。
2死二、三塁となってしまい、続く5番スチュワート選手に2点タイムリーを打たれて、遭えなく先制点を献上してしまいました(山本投手の自責点は0)。
ただそこからが凄かったんです。
2~5回はずっと3者凡退に仕留め、6回には無死満塁のピンチも0点に抑える好投。
終わってみれば7回2死まで投げて被安打4で2失点にまとめ、見事勝ち投手となりました。
普通なら初回の味方のエラー、そこからの2失点で崩れてしまってもおかしくないんです。
でもそこから立て直し、圧巻の投球でリズムを作って味方に反撃の流れを呼び込み、鮮やかな逆転勝利・・・
これぞ「エースの仕事」といった投球でした。
昨年はリハビリのために打者専念となっていた大谷選手も、今プレーオフで初の二刀流投手としてマウンドに上がりました。
10月5日の地区シリーズ第1戦、強打者の揃うフィリーズが相手です。
初回こそ3者凡退に抑えたものの、2回に四球とヒットで無死一、二塁のピンチを背負います。
ここで相手6番リアルミュート選手の右中間への打球に対して、またもや右翼手T.ヘルナンデス選手のまずい守備で、打者走者を三塁まで進めてしまいました(2失点)。
その後1死三塁から犠飛でさらに1失点・・・
これも、そのまま崩れてしまってもおかしくない場面です。
でもそこから立て直してゲームを作るのが大谷選手。
2巡目となる3回からは伝家の宝刀「スプリット」を解禁して相手の強力打線を封じ、終わってみれば6回3安打3失点のQS(クオリティ・スタート=先発投手が6回以上を投げ3失点以下に抑えてゲームを作ること)で勝ち投手となりました。
ここで凄いと思わされたのは、もちろんこの二人の「修正力」も然ることながら、やはり味方のミスが絡んだ失点にも動じない「精神力」です。
先述の通り、普通の選手ならそのまま崩れて試合を壊してしまう様な場面なんですよ。
そういう選手、そういうゲームを山ほど見てきました。
でもこの両選手はそこからが違ったんです。
そこから見事に立て直し、ゲームの流れを呼び込んでチームを勝たせてしまう。
こういう選手がいるチームは間違いなく「強い」と思います。
そしてそれは高い技術やパワーといった要素だけではなく、強い精神力によってもたらされるものなんですよね。
自責思考と自己効力感

(あの時あいつさえミスしなければ・・・)
誰もがそう思ってしまいがちな場面でも、そう考えないのが超一流のプレイヤーです。
そしてそれこそが「勝者のメンタリティ」の土台。
実際先のゲーム後のインタビューで大谷選手は、
「マーシュ選手に対する攻め方はもう少し工夫すべきだった」
と、問題となった味方選手のミスが絡んだプレーの、その前の選手への投球について反省を口にしていました。
「あそこで打者走者を二塁に留めておければ・・・」
なんて全然頭に無いのでしょう。
何か上手くいかないとき、一番簡単なのは「人のせい」にすることです。
皆さんの周りにもそんな人たくさんいますよね。
仕事が上手くいかないのは上司のせい・・・
給料が少ないのは会社のせい・・・
プライベートが上手くいかないのは仕事のせい・・・
言うことを聞かないのは相手のせい・・・
景気のせい・・・親のせい・・・学校のせい・・・
恐らくそういった「他責思考」の人は、何をしてもどこに行っても、どんな人と相対しても上手くいきません。
コレ、確実に断言できます。
相手や環境が変われば一時的に改善することもあるでしょう。
でも必ず同じようなことを繰り返します。
何故か?
それはその「一時的な改善」がその人によってもたらされたものではないから・・・
自分では気付いていないようですが、実は「良いこと」でさえも”人のせい”になっているんです。。。
もう一つの「勝者のメンタリティ」の要素は、強い「自己効力感」です。
似た言葉で「自己肯定感」というものがありますが、これはありのままの自分を受け入れ、過去の自分を認め、失敗や欠点も許容することで自らを肯定的に捉えるということ。
一方の自己効力感とは、自分は必要な行動が遂行できる、目標を達成できると信じ切る感覚や信念であり、「自分はもっとできる!」「「きっと上手くいく!」というポジティブな思考に繋がるものです。
「あいつのミスが無ければ・・・」
「あの時もっと上手くやっていれば・・・」
といった具合にネガティブな感情に支配されていたら、「勝者のメンタリティ」には到達できません。
目の前に大きな壁が現れたり、困難な問題に直面した時には、この自己効力感が状況を打開するパワーとなります。
高い自己効力感は自らを奮い立たせ、諦めずに難局に立ち向かうエネルギー源です。
この感覚の強い人は楽な方楽な方へと流されることはありません。
進むべき道に迷ったら、敢えて難しい道を選ぶ。
そうであるから”超”一流になれるわけで、それこそが勝者のメンタリティなんです。
もちろんそれ以外にも様々な要素はあると思いますよ。
謙虚さと少しの傲慢さだったり、相反するようなこともバランスが大事。
ただ、やはり「自責思考」と「自己効力感」はどのような分野であっても成功するのに必要な「鍵」だと思います。
もし今何かに悩んでいたり、困難な問題に直面している人がいたら、その「思考」から見直してみると道が拓けるかも知れません。
人のせいにするのではなく、自分自身にフォーカスする。
状況を嘆くのではなく、自分なら出来ると信じ切ってみる。
私自身もそうして問題と向き合い、闘っていきたいと思っています。