
私はスピード感が大切だと思っています。
基本的には何事も遅いよりは早い方が良いという考えです。
そりゃあ中には熟考を重ね、練りに練って完璧に出来上がってからスタートすべきこともあるとは思います。
でも基本は「巧遅は拙速に如かず」。
「巧遅」は出来栄えは巧みだが完成までが遅いということ、一方「拙速」とは出来栄えは拙いが完成までが速いことを指します。
アメリカの犯罪学者であるジョージ・ケリングという人は「割れ窓理論」を提唱しました。
これはたった一つでも割れた窓を放置していると、そのほかの窓もすぐに全て割られてしまうというものです。
軽微な犯罪を放置するような秩序の状態が、凶悪犯罪を増加させる・・・という感じでしょうか。
言い換えると小さな犯罪も逃さず直ちに取り締まることで、重大犯罪を未然に防ぐことが出来るということですね。
確かに塵の一つもないような場所にポイ捨てするような人はいないと思います。
寧ろそういう環境であれば、誰に何を言われなくとも、落ちたゴミはその場で自ら拾う人が多数でしょう。
そういう意味でもスピード感は大切なんです。
放ったらかしや後回し体質は、問題の先送りということであり、傷口を広げる行為に相違ありません。
もちろんそれは会社という組織の運営でも同じ。
状況判断に意思決定、計画立案や指揮命令、施策の実行から改善活動に至るまで、スピード感を持って取り組まなければならないことばかりです。
でも分かっていても、なかなか出来ていないことが多いんですよね。。。
速さは強さ

ちょうど昨日、あるお客様から電話を頂きました。
「ちょっと社長に直接話を聞きたくて・・・」
「どうしたんですか?」
「ウチの発注形態についてなんですけど・・・」
内容は自社の発注方法に問題はないか、他社と比べてはどうか、ということでした。
何故急にそんなことを・・・
聞けばどうも今週に閣議決定されたと報道のあった「下請法の改正案」を受けての話とのこと。
これはまだ閣議決定されたという話だけで、この後国会に提出されて審議されるもののはず。
その後法案の成立から公布、施行まではまだまだ先のことです。
でもそれからの対応では「遅い」ということなんだと思います。
何か問題があるのであれば、今の内から手を打っておきたいということなのでしょう。
こちらの会社、外から見ていると非常に強くガバナンス(企業の統治、統制)が効いている組織だなぁ・・・と以前から感じていました。
そしてやることが速く、やると決めたら徹底する・・・
いや、中の人は「全然そんなことないですよ」なんて言うんですけど、そんなことありません。
何故なら我々は同業他社とも取り引きがあり、同じように同じ目線で見ていますので。。。
例えば数年前に基幹システムを変更した際、今後は「情物一致を徹底する」という方針が出ました。
そしてそれはその後、すごいスピードで社内の隅々まで浸透し、徹底されて行ったんです。
確かにその過程ではいろいろと問題も発生したようですが、端から見ていてそのスピード感と実行力はすごいなぁ・・・と思っていました。
それを「全然・・・」なんて言うこと自体が、逆にその組織の強さを表している気がします。
「そんなの当たり前じゃないですか」って言っているのと同じですからね。
今回の問いについても、我々としては特に問題は感じていませんでしたのでそう答えました。
しかし仮に何か問題が表出したとしても、たぶんあっという間に対応して、改正法が施行される頃には過去の話になっているのでしょうね。。。
三直三現

今週社内で開催された品質会議でも、「スピード感が無いぞ!!」という声が上がっていました。
それは日常業務に於ける態度や、アクション、リアクションについての指摘です。
確かに私もそう感じることが時々ありました。
例えば何か工程で問題が発生した際、何名かで集まって話をするんです。
いや、それは良いんですよ。
その場で原因を探って、暫定措置と再発防止策を講ずることは必要なことです。
でも、それがやたらと長い・・・
30分・・・1時間・・・
で、
「どうなった?」
と聞くと
「別にどうも・・・」
「何か決まったの?」
「いや、特に・・・」
なんてことがあったりするんです。
みんながみんな、毎度ってことではないんですけど。。。
「三現主義」というものがあります。
これは問題が発生した際に「現場」「現物」「現実」の三つの「現」を重視し、問題解決を図るというものです。
そしてその中で言われるのが「三直三現」というもの。
・直ちに現場へ行き
・直ちに現物を確認し
・直ちに現状取り得る最善の策を講ずる
三つの「直」と「現」で三直三現です。
現場に行って現物を確認するまでは良いんですが、3つ目が出来ていません。
で「何をした(何を決めた)」が無いので、「今まで何をしてたの?」となるんですね。
非常にその時間がもったいなく感じてしまいます。。。
3つ目までをスピード感を持ってやる。
それが出来れば、もっと強い組織になれるはずなんです。
それをもっと意識して、日々の業務に取り組んでもらいたいと思います。
その会議の最後には、私の方からこの時期恒例の「宿題」が課されました。
みんなが苦手な、来期の「品質活動計画」の立案です。
当たり前の話ですが、品質活動には”終わり”はありませんからね。
前期の結果を分析し、対策を考え、半期の活動計画に落とし込む・・・
もちろんこれだってスピード感を持って取り組まなければなりません。
後回しや問題の先送りをしない為に、計画立てて取り組むのがこの活動計画の目的です。
今期の問題点を踏まえて、来期からはもっと周囲を巻き込んでの活動を展開するような仕掛けもしていくつもりです。
「割れた窓」を放置することの無いよう、私自身もスピード感を持って仕事に取り組んでいきたいと思います。