


崩壊・・・
私の数少ない趣味の一つであるアクアリウム。
水槽で海の生き物を飼育するやつです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、これまたなかなか大変なんですよ・・・
自然界でも海洋汚染などが問題になりますが、この小さな水槽の中で人工的に「海」を再現するわけですから、水質や水温の管理などなど、めんどくさい 手間のかかる事の多いこと。。。
もちろん相手は生き物ですから、人間と同じように突然調子を崩してしまうこともあれば、病気になってしまうこともあります。
なかには昨日まで元気だった生体が、次の日に急に☆になってしまうなんてことも・・・
その度に行きつけのショップの店員さんに相談したり、ネットなどで原因を調べたりしながら、試行錯誤の連続です。
サンゴやイソギンチャクなんか、何か特定の原因なんかなくても、気まぐれに拗ねて調子を崩してしまうことなんかしょっちゅうなんですよ。
だからそれなりに飼育歴のある私でも、未だに分からないことだらけです。。。
でも、「だから面白い」って思っちゃうんですよねぇ・・・
もうどっぷりハマってしまっていますよ。
アクアリウムという泥沼に。。。
でも今回のトラブルは、さすがにちょっと凹んでしまいました・・・
風呂!?
一月半ほど前のことです。
忘れもしない月曜日の朝。
いつもその時間の水槽は真っ暗(ライトは12時間のタイマーでON/OFFされる仕様)なので気にもしないんですが、なんとなく目の片隅に入った水槽の様子に違和感を感じたんです・・・
前日に水替えや掃除をしたばかりなのに、なんか水が汚い気がする・・・
急いでサンプ(濾過槽)を覗いてみましたが、ポンプもプロテインスキマーも正常に動いています。
(んんん??)
昨日掃除したばかりではありましたが、取り敢えずフィルターをもう一度掃除しようとサンプに手を入れてみると・・・
(えっ!?)
(温かい・・・!?)
なんと、ちょっと”ぬるめ”のお風呂くらいの温度になっているじゃありませんか・・・
(なんで???)
脇に置いてあるクーラーの水温計は「23.0℃」と、25℃の設定温度に対して低く表示されています。
(なんかおかしいぞ?)
原因を考えても思い当たる節はありませんでしたが、今はとにかく水温を下げるのが先です。
それから慌てて冷水で海水を作り、温かい水(お湯?)を抜きながら投入しました。。。
水槽を見ると、サンゴたちはほぼ壊滅状態・・・
暗いのでポリプが閉じているのはいつものことですが、溶けかかっているのか「糸」みたいなのがフワフワしています。
(ヤバいな・・・ダメかも・・・)
唯一の救いは、魚たち(カクレクマノミやギンガハゼ)がまだ元気そうなことだけでした。。。
原因は・・・
水替えをしながら、落ち着いて原因を考えます。
(昨日なんかしたっけ・・・?)
(外気より温まってるってことは、ヒーターで温められてるんだよな・・・)
(そういえば、久しぶりにポンプをバラシて掃除したけど・・・)
(あっ!もしかして!!)
原因は、クーラーへ水を汲み上げる水中ポンプが動いていなかったことでした・・・
ちょっとややこしいですけど、できるだけ分かり易く説明しますね。
クーラーは水槽の脇に床置きしてあります。
で、濾過槽から海水を水中ポンプで汲み上げ、クーラー内に入ってきた海水温を検知し、設定温度(私は基本25℃に設定)より水温が高ければクーラーで冷やして濾過槽に戻すというシステムになっています。
そこで問題なのは、「設定温度より低い水温だったらどうするのか」ですよね。
実はこのクーラーにはコンセントが内蔵されていて、そこから電源を取って水中ヒーターと接続することができるんです。
もしクーラーで検知した水温が設定温度よりも低かった場合、自動的にヒーターに電源が入って温めるという仕組み。
そして今回のトラブルは、そのクーラーに汲み上げる水中ポンプが停止していたことによって、水がクーラー内を循環しなくなったことが原因でした。
朝晩冷え込む時期になってきたこともあり、何もしなければ水温は少しずつ低下していきます。
そこで水温の低下を検知したクーラーは、ヒーターに電源を送って水温を上げていったわけです。
しかしポンプが停止していて水槽内の温められた海水が汲み上げられていなかった為、実際の水槽の水温は上がっているにもかかわらず、クーラー内の水温は外気の低下に倣って低下していきます・・・
なのでクーラーはずっと(一晩中)ヒーターに電源を送り続け、ヒーターも海水を温め続けていた・・・ということです。
原因となった水中ポンプは、前日にバラシて掃除していました。
その際の組み方が悪かったのか、電源は差してあってもポンプのインペラーが回っていなかったんです。
水替えを終えてからもう一度ポンプをバラシて清掃、電源を入れて正常に動くのを確認してから、再度サンプに投入してクーラーと接続しました。。。
すぐにクーラーへの汲み上げが再開。
みるみる内に温度表示が上がっていき、冷水を入れた後にも関わらず、表示されたのは34℃でした・・・
祈るのみ
完全に☆になったサンゴ(ナグラカタトサカ、カワラフサトサカなど)は水槽から取り除きましたが、一番長期飼育出来ていたウミキノコだけは何とか復活して欲しい・・・と、しばらく水槽に残して様子を見ることにしました。
もうこうなったら、祈る事しかできませんが・・・

これは元気だったころの写真です。
真ん中のピンク色のフワフワしたのがウミキノコ。
もともとは5cmくらいの一株だったんですが、どんどん大きくなったうえに分裂して二株になりました。。。
なのに私が掃除の後にポンプの動作確認を怠ったばかりに・・・

こんなにも無残な姿になってしまいました・・・
これはサヨナラする前日の写真です。
数日様子を見ていましたが、これ以上は水質を悪化させるだけだと判断して取り出すことにしました。。。
リセット!!
一旦汚染されてしまった水槽は、水を替えたからと言ってすぐに”元通り”になるわけではありません。
マメに水替えや掃除をし、立ち上げの時に入れるバクテリアなどを投入してしばらく様子を見ます。
生き残ったカクレクマノミとギンガハゼ、あとヒメシャコガイだけの少し淋しい水槽になってしまいましたが・・・
でもここで慌ててサンゴを入れてしまっても、またすぐにダメになってしまうかもしれませんからね。。。
3週間ほど経って水質も安定してきたのを確認。
再び新たな仲間を迎え入れることにしました。
リスタート
早速行きつけの専門店に行ってきました。
店員さんに事情を話して、比較的丈夫で状態の良い子たちをいくつか連れ帰ることに。。。
慎重に水合わせ(いきなり環境の違う水槽に放り込んではダメなので、水温や水質に徐々に慣らす必要があるんです)をし、レイアウトを考えながら投入します。

投入した直後の写真です。
これじゃあ何が何だか分かりませんね。。。



左がマメスナギンチャク。
たぶんディスクコーラルと並んで、サンゴ界最強の丈夫さだと思います。
右上はスターポリプ×2です。
きれいな蛍光グリーンで、長いポリプが特徴的なラーメンスタポちゃんです。
右下がウミキノコ。
この子も大きく成長して、増殖していってくれるといいなぁ・・・
環境が変わると1週間ぐらい開かないこともあるサンゴ。
(気長に待たなきゃなぁ・・・)
なんて思っていたら、



翌日にはみんなきれいに開いてくれました。
いや、良かった・・・
まだちょっと淋しい感じのする水槽ですが、引き続き大切に育てていきたいと思います。
一面サンゴに覆われたサンゴ礁を再現したいんですよね。。。
まだ道程は長いですが、頑張っていきます!
また新しい仲間が増えたら、改めて報告させて頂きますね!!