
今週19日の木曜日、昼前に会社を出て富士宮まで行ってきました。
距離にして、片道250kmほど・・・
用向きは、最近調子の悪い機械の修理に必要な専用部品の引き取りです。
ユーザーが機械メーカーの生産拠点まで部品を引き取りに行くことなんてことは異例なんだそう・・・
確かに本来なら宅急便で発送してもらって、到着次第部品交換をするのが普通です。
だからこんなことは私たちにとっても異例中の異例なんですが。。。
実は最近、ある機械の不調によって工程が計画より遅れ気味だったんです。
だから一日たりとも生産を止めたくない・・
一刻も早く機械を正常稼働させて、計画遅延の挽回体制を整えなければなりません。
でも在庫があったとして、当日に発送出来ても手元に届くのは翌日・・・
これ以上部品の納入が遅れてお客様に迷惑をかける訳にはいきませんので、背に腹は代えられません。
担当のサービスマンに無理を承知でお願いし、引き取りの段取りを整えて頂きました。
その後、結果的に修理作業は深夜まで掛かってしまいましたが、無事に機械は復旧して現在は正常稼働できています。
今回はいろいろ無理を言って申し訳ありませんでした。
そして本当にありがとうございました。
逆の立場でも・・・
以前取り引きを辞退させて頂いたお客様を例に、「隷属的な関係性からは何も産まれない・・」という様なことを書かせて貰いました。
でもこれは、私たちとお客様との間の話だけではなく、私たちとパートナー企業様との間においても同じ話です。
以前、上述の機械メーカーのサービスマン(今回対応して頂いた方とは別の人物)に対し、酷く傲慢なことを言う中国国籍の派遣社員がいました。
本人曰く、
「こっちは何千万もの金を払って機械買ってやってるんだから、それぐらいやって当たり前ジャナイカ!!」
とかなんとか(ちなみにその人は機械購入に当たって1円たりともお金は出していません・・・)。
その場に私はいなかったのですが、後でそれを聞いた私は、本人を呼んで厳しく注意しました。
本人は普段から自分の仕事にプライドを持ち、真面目に業務に取り組んでいた人物。
悪気はなかったんだとは思います。
詳しく聞くと、別の機械の点検に来社されたサービスマンに、「ついでに自分の扱う機械もみていって欲しい」という流れからの言葉だったとか・・
ただ”お国柄”なのかもしれませんが、どんな理由であってもこれは許されるものではありません。
当社には仕入れ先や協力企業様に対し、そういった態度や言動を許容する風土はありません。
それぞれの取引先に対しても、「良きパートナー」であろうという姿勢であるべきだと考えているからです。
だから、そのような多くの企業や人に支えられて私たちは仕事が出来ている・・ということを、全社員がちゃんと理解していて欲しいんですよ。
本質的に「仕事は一人でやるものではない」ということが腹落ちしていれば、社内/外問わず、そんな言動をとることなんてありえない筈ですからね。
言い換えると、そういうことがちゃんと理解できていないと、社内でも色々と問題を起こすことになりかねません。
以前その機械メーカーのサービスマネージャーが言っていました。
「僕たちも人間なんで、そりゃあボロクソ言ってくるお客さんには”コノヤロウ!”なんて思っちゃうもんですよ。仕事だから手を抜いたりするわけじゃないけれど、やっぱり”なんとかしてやらなきゃ・・”っていう気持ちの部分には出ちゃうもんですよね(笑)」
確かにそういったものだと思います。
「神様」
ある出入り業者の営業マンが、以前別の企業との間でなにかのミスをしてしまった時、
「今すぐなんとかしろ!お前は”お客様は神様”だって分かってんのか!!」
とその会社の社長に怒鳴り散らされ、油まるけの工場フロアで土下座させられたことがあったそうです。
「まあそれはちょっと酷い例ですけど、理不尽に怒られることなんてしょっちゅうですよ・・。もう慣れましたけどね・・・」
おそらくその思考の根っこには、やっぱり「こっちは金を払っているんだから”偉い”んだ」というものがあるんでしょうね。。
現にその会社については、他の方からもいろいろ話を聞くことがあるんです・・・
「挨拶の仕方が気に入らないからと、出入り禁止にされた」
「荷物を持っていったら、今忙しいから30分後に出直して来いと怒鳴られた」
とかなんとか・・・
もちろん仕事なので厳しいことを言うべき局面はあると思いますが、さすがにそれは無いでしょ・・という様な逸話があちこちから聞こえてきます。
当社にも以前その会社に勤めていた方がいます。
その人が云うには「外国人の子たちが奴隷みたいに扱われてて可哀そうだった・・」のだそう。
少し小耳にはさんだ話では、その社長は社員とのトラブルから刺された(?)こともあるのだとか・・・
そりゃあそうなりますよね(事実かどうかは知りませんが)。
っていうか、「神様」ってそんな酷いこと言う人(人?)なんでしたっけ!?
「役職」とは
当然ながら、当社にも「役職」なるものがあります。
「部長」だったり、「工場長」や「課長」などです。
でもこれは、「権力の大きさ」を表現したものでも、偉い人に与えられる「称号」なんかでもありません。
それはその人の「役割」の名称に過ぎず、その人が負う「責任」の大きさを示すものでしかないということです。
例えば私は「代表取締役」という役職を会社に与えられていますが、これはこの船の「舵を取る係」という意味でしかなく、その船で起きた全ての事柄に対する「最終責任者」という役割を示したものでしかありません。
つまり「社長」と言えども、別に偉くもなんともないですし、「社長の言うことは絶対」ってこともないんです。
現に私が何かを間違っていた時、「それは違う!」と指摘されることも多々ありますし、「こうすべきじゃないか」とか「こうすべきではない」といった意見も実際たくさんぶつけられます。
そうして私自身、みんなに教えて貰ったり育てて貰ったりしているんだ・・とも思っているわけです。
だから今回新たに入社された方、これから入社される方は、そういう会社なんだ・・と理解していてください。
私の顔色なんか気にしていたらダメですよ!
100%お客様の方を見て仕事をして下さいね。
その仕事を評価をしてくれるのもお客様でしかありませんから。
それが最終的に、自分自身や自分の家族の”幸福の実現”という形で返ってくるんです。
私はその為に針路を定め、みんなが働きやすい環境づくりに力を尽くします。
「どっちが偉いか」なんてことは、実際どうでも良いんですよ。。。